Please told me

昇華できなかった戯言

生きる事とみつけたり

私達の周りには死が蔓延っている。それは当たり前の事であり人は生まれた瞬間から死に向かって人生という暇を過ごしているだけだと考える人もいるくらいだ。しかし、もし身近な死が突然訪れた時に耐えられる自信はあるだろうか。たとえそんなに仲が良かった訳でなくても取り乱すだろう。親しい人ならば心を病が蝕みいつまでもひきずるかもしれない。友人、祖父母、学生時代の同級生、何人かの死に直面した時とても辛く心が何年経ってもその人達を思い出させる。ずっとそれが当たり前だと思っていた、当たり前だった。
きっかけは大した事ではなく昨日友人に子供が産まれたのだ。未熟児ながら健康でまだ小さな赤ちゃんを見た時に涙が止まらなかった。そうだ、私達の周りには死が蔓延っているけれどそれと同じくらい生で満ち溢れている。それなのになぜ死ばかりに敏感で過敏で生に対してはこんなにも鈍感なのだろうか。2度と会えないからなのか、けれどそうならば生まれてきた赤ちゃんの毎日も2度とない毎日だ。もっと、生者の声に耳を貸し2度とない生者との日々を大切にしなければ。
思い出は縋るものではない。振り返り束の間浸るものだ。死よりも生を、さよならよりハッピーバースデーを