Sは海が好きだ。それはきっと私の知らない思い出を海に秘めているからだろう。Sのバイクの後ろは私の特等席でいつもそこに座り、冬は寒さに凍え夏は暑さに倒れそうになりながら海を見に行く。互いに何も話す事なく寒さ暑さに耐えながらみつめる海は美しく悲…
Kと恋愛をするのはとても難しかった。Kは言葉を選ばないし嘘を吐かないと思いきや平然と嘘を吐く(後に気付いたが彼は保身が上手すぎたのだ)し何より「さみしかったから」という理由で情緒不安定になり病身の私を責めたのだ。幼すぎる私よりうんと年上のKを…
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